この二人がガチャで出てきたとき、手が止まる
ガチャガチャの筐体の中に、赤いプラグスーツのアスカと、白いプラグスーツの綾波レイが並んでいる。それだけで何かが刺さる。新世紀エヴァンゲリオンが1995年に放送を始めてからもう30年が経つのに、この二人が持つ引力はまったく衰えていない。
ガチャガチャを毎週巡り歩いている身からすると、エヴァのカプセルトイは「いつ新作が出るかわからないが、出たら必ず気になる」という特別なポジションにある。フィギュアの質感、プラグスーツの再現、ポージングの選び方。バンダイのガシャポンとエヴァの組み合わせは、毎回何かしら驚かせてくる。
現在の主要シリーズを整理する
Gasha Portraits PREMIUMシリーズ:ガチャの概念を変えた高価格帯フィギュア
エヴァのガシャポンで一番話題になったのが、このGasha Portraits PREMIUMシリーズだ。
価格は綾波レイが1,000円、式波・アスカ・ラングレーが1,500円というプレミアムガシャポンの設定になっている。
通常のガシャポンが300〜500円の世界で、1,000〜1,500円という価格帯はかなり異例だ。しかし中身を見ると、その理由がはっきりわかる。
彩色箇所が大幅に増加し、ジオラマ台座が加わり、ボリューム感と精密さが格段に進化したプレミアムバージョンとして登場した。プラグスーツのツヤのある質感の再現も見事で、AとBでポーズや表情、帽子の有無、髪の毛パーツの成型色などが異なる。
綾波レイのPREMIUM版はガシャポンながら1回1,000円なだけありサイズも大きく質も高い。シンエヴァ終盤に登場するロングヘアの綾波が立体化されており、Aはツヤ消し・右手を胸に当てたポーズ、Bはツヤあり・つばめ人形を抱えたポーズと、劇中の重要なシーンを選んだラインナップになっている。
つばめ人形を抱えたBを初めて見たとき、劇中の場面が脳裏に浮かんで、思わず深呼吸した。ガチャガチャのフィギュアにそういう力があるとは、正直最初は思っていなかった。
Gasha Portraits(通常版・500円)
PREMIUMより前に展開されていた通常版シリーズで、アスカ・レイ・マリそれぞれを序・破のプラグスーツで展開した第2弾、深々度ダイブ用耐圧試作プラグスーツで立体化した第3弾など、シン・エヴァンゲリオン劇場版の各作品に合わせたラインナップが展開された。
500円という価格帯でも造形・彩色のクオリティは高く、フィギュアとして飾れる水準にある。PREMIUMが出る前はこのシリーズがエヴァガシャポンの代名詞だった。
2026年最新商品:EVA POCKET めじるしアクセサリー
放送30周年の節目として、2026年2月にまったく異なるアプローチの新商品が登場した。
バンダイのガシャポン事業部から「EVA POCKET めじるしアクセサリー」が2026年2月下旬に発売予定で、価格は1回400円。ガシャポンのめじるしアクセサリーシリーズはチャームにラバーリングが付いており、傘やペットボトルなどの持ち物に取り付けて目印にできる設計だ。
今回の商品は劇中のエヴァパイロットたちがEVA POCKETシリーズでデザインされた高さ約3cmのミニチャームとして登場し、渚カヲル、綾波レイ、シンジ、アスカ、マリの全5種がラインナップされている。可愛らしくデフォルメされたプロポーションで制服姿のキャラクターたちが再現されている。
PREMIUMシリーズのリアルで精密な路線とは180度違う、ゆるかわデフォルメの方向性だ。「EVA POCKET」というアートシリーズ独自の柔らかいタッチでアスカや綾波が描かれており、同じキャラクターでもまったく違う印象になる。プラグスーツではなく制服姿という選択も、普段使いのアクセサリーとして使いやすい。
エヴァンゲリオンあそーとシリーズ:デフォルメフィギュアコレクション
フィギュア系の別ルートとして、あそーとシリーズも展開されてきた。
シン・エヴァンゲリオン劇場版の公開に合わせてあそーと第2弾・第3弾が展開された。新プラグスーツでかわいらしくデフォルメされたコレクションアイテムで、アスカ・マリは作中に登場する深々度ダイブ用耐圧試作プラグスーツで立体化された。
GashaPortraitsが「精巧な再現」を目指すなら、あそーとは「かわいいコレクション」として棚に並べる楽しさを提供している。同じシリーズで全員揃えたくなる設計で、アスカと綾波を同じデフォルメタッチで並べると一気にエヴァの世界が机の上に現れる。
DesQ DESKTOP EVA:実用とコレクションの両立
ちょっと変わり種として、式波・アスカ・ラングレーがハンコスタンド、綾波レイがカードスタンドになったDesQ DESKTOP EVAシリーズが展開されている。各1,520〜1,650円という価格設定で、フィギュアとして飾りながら実際に使える設計になっている。
アスカがハンコを抱えて立っている、という絵面の面白さと、普段使いできるという実用性が組み合わさっている。机の上に置いておくと説明なしに会話が始まる。
30周年で広がる展開
TVシリーズ放送30周年を記念して、式波・アスカ・ラングレーのリアルフィギュアが30周年記念仕様でセガプライズに登場した。特務機関NERVのマークが刻まれた新規造形の台座が追加され、プラグスーツはメタリック塗装仕様になっている。
30周年というタイミングは、25年生きてきたコンテンツが新しいファンを獲得し続けていることの証明だ。今の20代がエヴァに出会うとき、それは90年代の文脈ではなくシン・エヴァを経た現在の文脈で出会っている。アスカと綾波という二人のキャラクターが持つテーマ性が、時代が変わっても刺さり続けているということは、あの作品が普遍的な何かを描いていたということだと思う。
ガシャポン筐体の前で立ち止まってアスカのフィギュアを手に取るとき、そういうことを考えるのは別にガチャガチャに限った話ではない。50代でこれだけ引っかかってしまうのだから、この二人の持つ力は本物だ。
入手方法と設置場所の探し方
Gasha Portraits PREMIUMシリーズは既に一般販売が終了しており、現在はフリマや中古通販での入手が主流になる。価格は状態・種類によってまちまちだが、フルコンプセットで購入するとやや割高になりやすい。
EVA POCKET めじるしアクセサリーは2026年2月下旬発売の最新商品で、バンダイガシャポンの筐体設置店舗で回せる。バンダイの「ガシャポンどこ?」では通信機能付きの筐体のある店舗を検索できるので、近くに専門店がない場合はそちらで在庫を確認するのが確実だ。全5種コンプリートするには5回転が必要だが、アスカだけ、綾波だけという狙い打ちはできないので、フリマで単品を探すのも選択肢に入れておきたい。

